固定回線か、無線か。インターネット回線はどっちが良い?

インターネット回線は大きく分けて、固定回線と無線回線の2種類があります。これからインターネット回線を導入する人は、どちらを選べばいいのか悩みますよね?
固定回線と無線回線は料金や機能面が大きく違うので、自分のスタイルに合ったものを考えて選ばなければいけません。
固定回線は通信速度が速いため、どのような人でも快適にネットを使うことができます。しかし実際に使い始めるまで、手間がかかってしまうデメリットがあります。
一方の無線回線は導入のしやすさが売りのインターネット回線ですが、固定回線よりも通信速度の質が劣ってしまうので向いている人が限られるデメリットがあります。
以上のように当記事では、固定回線と無線回線のそれぞれの性能を比較し、メリットやデメリットをお伝えすることでどちらのインターネット回線を選ぶべきか解説していきます。
インターネット回線選びで悩んでいた方は参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
1.固定回線と無線回線の違い
固定回線と無線回線はどちらも同じインターネット回線ですが、性質はそれぞれで大きく異なります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
1-1.固定回線は手間がかかる分、通信速度が安定する
現在の固定回線は光回線が主流になっています。光回線は自宅に光ファイバーという線を引き込むので、開通工事が必要になります。
18,000円から30,000円程の工事費用がかかり、申込みから開通工事までの期間も空いてしまいます。しかし工事の手間がかかる分、通信速度が非常に安定するので品質を心配する必要がありません。
また、契約する業者にもよりますが、光回線は申込む時のキャッシュバック特典が充実しています。例えば光回線のソフトバンク光だと33,000円、auひかりだと52,000円のキャッシュバックが貰えるので、かなりの人気と評価を集めています。
J:COMなどのケーブルテレビ事業者も月額割引といったキャンペーンを実施することで、光回線サービスを展開しています。
1-2.無線回線は気軽に導入できるが、通信速度が安定しない
無線回線は工事をする必要がないことが強みで、契約手続きをして端末が手元に届けばその日からインターネットを使うことができます。
しかし固定回線と比較すると通信が不安定なので、オンラインゲームをする人にはおすすめできません。
データの利用量にも上限があるので、一定の期間内にネットを使いすぎると速度制限がかかってしまいます。無線回線にもあらゆる種類があり、WiMAXやY!mobileのポケットWi-Fi、自宅専用のWi-FiルーターであるSoftBank Airなどがあります。
1-3.固定回線と無線回線の料金と通信速度の比較
固定回線と無線回線それぞれの料金と通信速度を比較してみましょう。
1-3-1.月額料金はセット割引を受けられるかで変わる
戸建てに住んでいる場合、固定回線よりも無線回線のほうが料金は安いです。マンションに住んでいる場合、どちらを使っても料金はそれほど変わりません。
「固定回線・無線回線 料金の比較表」
回線種別 | 住居タイプ | 月額料金 | |
固定回線 | 戸建て | 5,000円~6,000円 | |
マンション | 3,500円~4,500円 | ||
無線回線 | WiMAX・Y!mobileのポケットWi-Fi | 住居による違いはなし | 4,380円 |
SoftBank Air | 4,880円 |
と言っても、固定回線と無線回線はどちらにおいても「スマホとのセット割引」が受けられるサービスを選べば、通信費を安く抑えることができます。
スマホとのセット割引とは、例えば「auひかり×auスマホ」「ソフトバンク光×ソフトバンクスマホ」といったように、ネット回線とスマホの会社を同じにすることで割引が受けられるサービスのことです。
そのため、このセット割引を受けられるかどうかで料金の安さは変わってきます。「セット割引」については後ほどさらに詳しく解説します。
1-3-2.通信速度は固定回線に分がある
通信速度で比較してみると、固定回線のほうが優れていることがわかります。
「固定回線・無線回線 速度の比較表」
回線種別 | 住居タイプ | 通信速度 | |
固定回線 | 戸建て | 最大10Gbps | |
マンション | 最大1Gbps(住居によっては最大100Mbps) | ||
無線回線 | WiMAX・Y!mobileのポケットWi-Fi | 住居による違いはなし | 最大110~1.2Gbps |
SoftBank Air | 最大962Mbps |
固定回線でもマンションによっては最大100Mbpsになることはありますが、光ファイバーのケーブルを使うので無線よりも安定感はあります。
無線回線の通信速度も決して遅いわけではないですが、電波の状況によって通信速度が不安定になることがあります。またルーターの機種や使用するエリアで最大速度にも差があります。
1-4.用途に合ったインターネット回線の選び方
これらのことを踏まえると、利用用途にあったインターネット回線はこのようになります。
1-4-1.負荷がかかる作業をするなら固定回線
動画編集やオンラインゲームなど高負荷のかかる用途でネットを使うのなら、固定回線がおすすめです。なぜなら動画編集やクラウドを利用した仕事、オンラインゲームではネット速度の「速さ」と「安定さ」がシビアに求められており、固定回線はそれら両方のニーズを満たしているからです。
開通工事を行うまでに時間がかかり我慢が必要なデメリットはありますが、キャッシュバックやその後の快適なネット生活を考えるとやはり固定回線にしたほうがいいでしょう。
また、家の外では使うことはできませんが、固定回線でも自宅の中で無線を使うことができます。無線LANルーターが必要にはなりますが、ノートパソコンやスマホでも使用できるので、データ容量の消費を気にせずにネットができるのは大きなメリットです。
1-4-2.ライトな使い方なら無線回線
負荷があまりかからない動画視聴やSNS、ネットサーフィンがメインの用途なら無線回線がおすすめです。通信量があまり多くない人も無線回線を選ぶといいでしょう。
WiMAXは3日間に10ギガ以上使うと速度制限にかりますが、YouTubeで超高画質の動画を見る場合、視聴時間が7時間にならないと10ギガを使い切ることはありません。
それにもし10ギガを使ってしまっても平日の昼間は速度制限が掛からないですし、その後の3日間で10ギガを超えなければ速度制限も解除されます。
「YouTubeでの10ギガ利用量の目安」
画質 | 視聴可能時間 |
超高画質(1080p) | 約7時間 |
高画質(720p) | 約13時間 |
標準画質(360~480p) | 約47時間 |
低画質(140~240P) | 約83時間 |
なお、Y!mobileのポケットWi-Fiも3日間で10ギガ以上使うと速度制限がかかります。
SoftBank Airには速度制限がかかる条件がありませんが、20~21時以降になると速度制限がかかることがあります。と言っても、7Mbps程の下り速度が出るので、ホームページを見たりYouTubeの高画質動画を視聴するぐらいならさほど問題はありません。
2.無線回線と固定回線のおすすめサービス
人それぞれの利用用途によっておすすめの回線は異なりますが、無線回線と固定回線のおすすめサービスはある程度決まっています。それぞれの回線のおすすめサービスを見てみましょう。
2-1.無線回線ならWiMAXとSoftBank Airがおすすめ
無線回線を選ぶのなら、おすすめは「WiMAX」と「SoftBank Air」です。
WiMAXはauの子会社が運営しているサービスなので、auのスマホを利用していれば「auスマートバリューmine」の割引が適用されてスマホ代が安くなります。
画像引用元:WiMAX公式サイト
auスマートバリューmineを使えば、最大で毎月1,000円の割引がありますので、auユーザーの方は無線回線をWiMAXにするのが長期的に見てお得になります。
SoftBank AirもWiMAXと同じように、ソフトバンクのスマホを持っていれば「おうち割光セット」の割引を受けることができます。
画像引用元:ソフトバンク光公式サイト
また、今ならSoftBank Airを申込むと30,000円のキャッシュバックが手に入るキャンペーンが実施されています。
無線回線を契約するときは、利用しているスマホのキャリアに合わせて割引が受けられるサービスを選ぶといいでしょう。
2-2.固定回線を選ぶなら無線LANルーターがもらえるサービスがおすすめ
固定回線を選ぶときは、無線回線と同じようにセット割引が受けられるサービスがおすすめです。
例えばauひかりは「auスマートバリュー」に加入すればauのスマホ代が安くなるので、auユーザーにとってベストな固定回線サービスだと言えます。
ソフトバンク光もソフトバンクのスマホ代が安くなる「おうち割光セット」の割引があるので、ソフトバンクユーザーにとってベストな選択肢と言えるでしょう。
ただし固定回線を選ぶときは、料金の他に無線を利用するときも注意すべき点があります。それは、最新の通信規格を搭載している無線LANルーターを準備しておくことです。
一見、無線LANルーターはネットに繋がりさえすれば問題ないと思われがちですが、実は通信規格の古いルーターを利用していると、速度が遅くなり安定性も欠けてしまいます。
また、有線接続にすれば速度は向上しますが、あくまでそれは一台の端末だけが対象であり、他の無線で接続されている端末は速度が極端に遅くなってしまいます。
そのため、固定回線で快適にネットを使うには、最新の無線LANルーターが必要になりますが、最新の無線LANルーターを買うとなると、定価で8,000円~10,000円するものばかりであり、なかなか手が出しにくいです。
そこでおすすめするのが「無線LANルーターがもらえる光回線サービス」に申込むことです。
auひかりやソフトバンク光に申込む場合、キャンペーンサイトで申し込めば最新の通信規格を採用している無線LANルーターがもらうことができます。
auひかりに申込みたい方は以下の記事を参考にしてみてくださいね。
ソフトバンク光の場合、以下の図に示す「エヌズカンパニー」がキャッシュバックとルーターを同時に提供しています。
古い規格にしか対応していない無線LANルーターを使うと、固定回線でも速度が遅くなり安定性も欠けてしまうので、このようなキャンペーンを使って快適なネット環境を整えましょう。
3.まとめ
固定回線と無線回線には、以下の3点に違いがあります。
- 月額料金
- 通信速度
- 工事の有無
戸建てで利用する場合は、無線回線を利用したほうが月額料金が安くなり、マンションで利用する場合は、どちらを選んでも月額料金はそれほど変わりません。
と言っても、利用しているスマホのキャリアに合わせてサービスを選べば、どちらもセット割引を受けられるので月額料金は大きなポイントにはなりません。
となると、最も重要なのは「通信速度」です。
固定回線は光ファイバーを利用するので、通信速度が速いうえに高い安定性があります。工事が必要になるデメリットはありますが、遅延が許されないオンラインゲームなど速度が一番に求められる場合は固定回線を選んだほうがいいでしょう。
無線回線は工事をする必要がない代わりに、固定回線と比較すると通信速度が遅く安定性に欠けるデメリットがあります。ホームページやYouTubeの動画を見る分には問題ありませんが、動画編集やオンラインゲームをする人には向いていません。
また、WiMAXやY!mobileのポケットWi-Fiには、3日間で10ギガを使うと速度制限がかかるデメリットもあるため、無線回線はライトユーザー向けのサービスです。
固定回線と無線回線のどちらを選ぶにしても、スマホとのセット割引が受けられるサービスを選択するのがベストです。
自分が利用しているスマホのキャリアに合わせて、料金が安くなるインターネット回線サービスを選びましょう。