WiMAX(ワイマックス)の速度制限が大幅に緩和されて、今までの3倍も使いやすくなったぞ!
固定回線が自宅で使えない人や、外出先で通信量を気にせず通信をしたい人に人気があるWiMAX。
WiMAXは元々、通信速度に制限はありませんでしたが、2013年にWiMAX2+にサービスが代わってから、速度がより高速になり固定回線並みになった代わりに速度制限が行われるようになりました。そして現在、2017年2月にWiMAX史に残る規制緩和があったので一緒に説明していきます。
この記事では「WiMAXの速度制限」について詳しく解説します。まだWiMAXを使ったことがない・迷っている方は契約を検討するうえでの参考に、既に契約している方は使い方の見直しや今後の仕様変更の参考にしてみてください。
この記事の目次
WiMAXの今までの速度制限ってどんな内容?
WiMAXには2017年1月まで「3日間につき3GB」という通信量の制限がありました。1日で3GB以上通信したら当然制限がかかりますし、3日間の通信量の合計が3GBを超えた場合にも制限がかかります。
ただし、これらはあくまで「高速通信」ができる通信量の制限で、通信自体は低速ですが自由にすることができます。WiMAX2+では下り最大220Mbpsで通信できますが、速度制限がかかってしまうと3~5Mbps程度に速度が抑えられます。
2017年2月から「3日間で3GB→10GBまで」に変わる
今までだと、すぐに速度制限に引っかかっていたので、外出先で動画を見ることを控えたり、SNSですらアプリを開くのを我慢していた人もいることでしょう。しかし、2017年2月2日から、WiMAXの速度制限の内容が大きく変わりました。
3日間で3GB以上通信すると低速になるのが今までの速度制限でしたが、これからは3日間で10GBまで高速通信が可能になりました。3倍以上も使えるようになったというわけですね。
そして、速度制限後の最大通信速度は今まで「YouTubeの標準画質が見られる程度」だったのですが、今後は約1Mbpsにまで低下してしまうことになりました。簡単に説明すると「高速通信がたくさんできるようになった代わりに速度制限のときのスピードが遅くなる」のが、今後のWiMAXの速度制限です。
注意点ですが、「下り最大220Mbps」と書きましたが実際にこれほど速度が出ることはまずありません。実際に筆者もWiMAXを契約していますが、速くても50Mbps程度です。そして、5Mbps程度に速度が制限された際も(2017年1月時点)、それほど使い勝手は変わらないといった印象を受けています。
PS4などで大容量のゲームをダウンロードしたり、iTunesで映画をレンタルし、その動画データをダウンロードしたりする際には明らかに通信時間が長くなりますが、ブラウザを見たりYouTubeの動画を見たりする程度なら普段も速度制限後もそれほど変わりません。
通信量(1GB)の目安は?動画を1本見るとどのくらいの通信量になる?
WiMAXを使うにあたって、通信量を多く消費する代表が動画です。動画を1本見るとどのくらいの通信量になるのか、チェックしておきましょう。
YouTubeの動画は360~480p程度で見るのが一般的です。Wi-FiだとHD画質で見ることもあるでしょう。この3つの通信量を、今回は紹介します。
- 360pで視聴する場合…5分で約20MB。
- 480pで視聴する場合…5分で約35MB。
- HD(720p)で視聴する場合…5分で約60MB。
動画をもし1時間見続けた場合、360pなら240MB、480pなら420MB、720pなら720MBくらいになると考えられますね。
ちなみに、1GB=1,000MBです。「GB」と「MB」を見間違えることがあるので注意しましょう。
動画以外にWiMAXでの通信をほとんど行わないなら良いですが、ブラウザを見たりアプリをアップデートしたりもするのであれば、いまどのくらいデータ通信料を使っているのか理解しておくことも大切です。
360pとか720pとか分かりにくい部分もあるので、上の画像にまとめてみました。何となく理解できればOKです。基本的に数字が大きいほど綺麗な映像になりますが、同時に必要なデータ容量も増えます。ですので、制限がかかってしまった場合は、容量が少ない代わりに粗い画質の360pになるということです。
「3日間で10GB」で、どのようにWiMAXを使える?
1日に3.3GBは通信できる、これからのWiMAX。これにより気軽にできるようになるのは、映画やゲームのような大容量ファイルのダウンロードです。
例えばiTunesで映画『デッドプール』を1080pのHD画質でレンタルしてダウンロードすると、4.11GBになります。ちょっとオーバーではありますが、これをダウンロードしても約5.9GBまで、3日の間に使えることになります。
ゲームの場合、10GB以上あるPS4のゲームなどをダウンロードするなら固定回線の方が良いですが、3DSやVITAのゲーム、スマホのゲームをダウンロードするならWiMAXを使っても全然問題ないでしょう。
YouTubeで動画を見る場合720pで1時間720MBですので、1日に4時間動画を見ても2,880MBと3.3GBに収まります。
YouTube等のネットの動画も、気軽に見られるようになりますね。この他にもブラウザ閲覧やアプリの更新などを気兼ねなく行えるようになり、基本的には大幅に改善されると言えます。
速度制限時の上り・下り1Mbpsはどんな感じ?快適に使える?
速度制限までは大幅に条件が緩和されますが、速度制限後はかなり厳しくなるこれからのWiMAX。今までは下り5Mbps程度出ていましたが、今後は1Mbpsになります。WiMAXの公式サイトには、1MbpsでもYouTubeの標準画質レベルが視聴可能な速度と記載されています。
※標準画質レベルとは、この場合480pを意味します。
480pですと、そこまで映像が粗いわけではありませんが、それでもフルHD液晶も増えてきた最近のスマホなどでは、ほんの少し映像が見劣りします。できれば速度制限にはかかりたくないですね。下記にイメージ画像を添付していますが、静止画だと分かりにくいかもしれませんが、720pと480pではこのような差でしかありません。
1Mbpsの速度だとブラウザの閲覧にもちょっと時間がかかります。とくに画像の多いサイトだと、なかなか読み込めません。今までは速度制限にかかってもそこまで気にする必要がありませんでしたが、これからは速度制限にかからないよう、3日につき10GB以内に通信量を抑えることに気をつけたいところです。
これからの速度制限は18時頃から翌2時頃にかかる
今までの速度制限は丸一日かかっていましたが、2月2日より18時頃から次の日の2時頃までに速度制限がかかる時間帯は限られるようになります。実質8時間程度です。もしも夜に通信しないのであれば、WiMAXは実質速度制限がないことになりますね。
ただし、日中働いている人ならまさにこの時間帯がスマホやパソコン、ゲーム機などを使う時間帯なので、やはり注意が必要です。
もし速度制限状態でも、昼間ならば速度制限はありません。大容量のデータを速度制限時にダウンロードしたいなら、朝起きたときや昼間に通信しておけばOKです。なかなか便利な仕様になりますね。
まとめ
WiMAXでは2017年1月時点で、3日につき3GB以上通信すると速度制限がかかる仕組みです。しかし、2月2日からは、3日につき10GBまで高速での通信可能になり、速度制限がかかるのは18時~2時頃と大幅に制限が緩和されることになりました。
使い放題と言って良いのか微妙だったこれまでの仕様ですが、今後は使う時間帯にさえ気をつければ使い放題と言って差し支えありませんね。WiMAXの契約を検討している方は、自分の使用状況と照らし合わせて、契約して大丈夫か考えてみてください。