通信速度が遅い…。FREETEL(フリーテル)を実際に使ってみて分かった7つの感想|格安SIMレビュー
【重要事項】FREETEL(フリーテル)は、2018年1月15日に格安SIM事業を「楽天モバイル」ブランドに統合、2月9日にスマホ事業を「株式会社MAYA SYSTEM」に譲渡しました。
格安SIMに関する内容は、下記の楽天モバイルの記事を参考にしてください。
FREETELは、格安SIM事業者としては30万人の顧客を持つ大手事業者でありつつ、格安スマホメーカーとしても有名でした。しかし残念なことに、そのスマホ事業を手放すことになってしまいました。
ですが、譲渡先であるMAYA SYSTEMは、今までのスマホ事業を加速させる方針を打ち出していることから注目を集めています。
この記事では、筆者がFREETELの格安SIMユーザーであったため、その使い勝手をレビューする内容で掲載していましたが、事業自体がなくなってしまったので、記事前半ではMAYA SYSTEMのスマホ事業について紹介していきます。※後半部分でレビューを掲載しています。
この記事の目次
MAYA SYSTEMの会社概要・事業内容
2007年10月23日に「株式会社General Support」を設立。2010年2月1日に商号を「株式会社MAYA SYSTEM」へ変更しました。
元々は、人材派遣やサポートセンターの受託事業を中核に成長し、現在はネイルサロンなど幅広いサービスを提供しています。また、世界中でWi-Fi環境にアクセスできる「jetfi(ジェットファイ)」をはじめとした、先端ITの知見を活かした通信事業でも多彩なサービスを展開している注目の会社です。
当記事では、格安スマホや海外で使えるWi-Fiルーターについて詳しく紹介します。
看板事業はjetfi(ジェットファイ)
jetfi(ジェットファイ)は、全世界で利用できる海外Wi-Fiルーターです。
全プラン4G対応(現地キャリアが4Gに対応していない一部地域は3G接続)なので海外でも高速通信が可能。また、jet-phoneをオプションでつけると日本の一般電話、携帯電話への通話がかけ放題で利用できる上に、jet-phone同士なら海外・国内利用もできます。
SIMカードが不要なので、電源を入れるだけで世界100ヶ国以上で使えます。さらに、デュアルSIMスロットが2つ装備されていて、手持ちのSIMカードやプリペイドSIMカードを併用することができます。
新スマホ①REI 2 Dual
2018年2月16日にSony CMOSイメージセンサーのDualカメラ(1300万画素)を搭載したSIMフリースマートフォン「REI 2 Dual」が発売されました。5.5インチのIPS LTPS液晶ディスプレイで、内蔵ストレージは64GB、メモリーは4GBあります。バッテリーは、3300mAhの大容量で連続待受時間は約600時間もあります。おサイフケータイ(FeliCa)や防水機能などはありません。
このREI 2 Dualは、日本国内での通信はもちろんのこと、海外(アジア、欧州、北米、南米、豪州、アフリカ)でも安心して利用できるスマートフォンです。
FREETEL eSHOPにて36,800円で販売しています。※ヨドバシカメラやビックカメでも購入可能。
新スマホ②Priori 5
最初に7色のカバーが同梱されていて、好みや気分に合わせて着せ替えすることができます。
5.0インチのIPS液晶ディスプレで、女性にも持ちやすい大きさとなっています。内蔵ストレージは16GB、メモリーは2GBです。2,300mAhバッテリーは取り外しが可能なので、寿命がきても交換すれば長く使うことも可能。おサイフケータイ(FeliCa)や防水、指紋センサー機能はついていません。
また、利用者に合わせて文字やアイコンが大きく表示できる「らくらくモード」と、事前登録した人以外との電話やSMSを禁止したりできる「安全キッズモード」を選ぶことができます。初めてスマホを使う方やシニア、子供にぴったりのスマホです。
FREETEL eSHOPにて16,800円で販売しています。
続いて、冒頭でも少し説明しましたが、筆者はFREETELを使用していたので実際に使ってみた感想を紹介します。
私がFREETELに申込んだ理由
私が格安SIMにFREETEL(フリーテル)を契約した理由は、使っていないスマホやモバイルルーターをサブ機として再利用するためです。
FREETELは、「使った分だけ安心プラン」というプランを提供しています。これは100MBまでの使用なら299円、1GBまでなら499円というふうに、自分が使った段階で設定されている利用料金を支払うシステムです。
▼使った分だけ安心プラン(公式サイトより引用)▼
私はこの「使った分だけ安心プラン」で、FREETELを契約しています。
毎月の通信量が安定していない人ならメインのSIMとしてもなかなか便利に使えそうですが、私は他にメインで使っている格安SIMがありますし、契約の目的もメインのSIMでの利用ではなかったので、今回はデータSIMを契約しています。
①混雑時以外なら通信速度がそこそこ
FREETELの速度は、混雑時でなければそこそこ速いです。
私はこの他にmineoやnuroモバイル、DTI SIMといった格安SIMも契約していますが、FREETELはこれらに比べても1、2を争う通信速度ですね。
私は主に、FREETELをクラウドストレージへのWordファイルの転送や、ブラウザの閲覧に使用しています。
動画の再生は、混雑していると感じられるときにスピードテスト代わりにちょっとYouTubeを見てみるくらいで、ほとんど行っていません。
FREETELは混雑時でなければ、私が使っているような用途で快適に使えるでしょう。ただし混雑時は話が変わってきます。
②お昼になると速度が落ちてブラウザの表示も厳しい
FREETELは、とにかくお昼時に弱い印象です。夜も速度が落ちますが、お昼はそれ以上に厳しく、とても快適には使えません。
YouTubeで動画を試しに再生してみると、最低画質である144pで再生されますし、さらにそれでもたまに動画が止まってしまいます。
ブラウザの閲覧も、1ページ開くのに何十秒もかかってしまいます。私は外出先でよくFREETELによる通信を行い仕事に使っているのですが、12時から13時頃までは仕事ができないほど速度が遅いです。
mineoなどの格安SIMもお昼時には同じような状態になるので、FREETELだけの問題ではないのですが、学生の方などお昼にスマホを使う場合はあまり満足できないと考えられます。
③低速モードは遅いどころか使い物にならない
FREETELには低速モードがあり、通信量を節約できます。しかしこの低速モード、あまりにも低速すぎるので使いどころがありません。
mineoやDMMモバイルの低速通信はもう少し便利に使えた印象ですが、フリーテルは使う意味がほぼ無いくらい遅いです。
おそらく理由として考えられるのは、バースト機能がフリーテルの低速モードに搭載されていないことでしょう。
バースト機能とは、低速時に始めの数秒程度は高速で通信が行われるものです。つまりこの数秒間でデータを全て読み込めるなら、実質高速回線と変わらない使用感になります。
FREETELにはバースト機能がないので、始めから終わりまで低速です。結果、ただただ遅いだけの低速モードとなってしまっています。
いくら通信量を節約できるといっても、ここまで遅いと時間の方が無駄になってしまいます。
④利用料金299円の100MBに抑えるのは無理
FREETELの使った分だけ安心プランは、データSIMの場合月額299円から利用できます。しかし、ほとんどの人は月額299円で使えないでしょう。
100MBの通信量は、あっという間に消費されてしまいます。動画を見れば、画質にもよりますが数分~数十分で100MBに到達しますし、ブラウザやファイル転送であってもすぐに通信量は100MBになってしまいます。
最低でも、1GBまでの料金である499円はかかると考えておいた方が良いでしょう。299円で済むのは、一切通信をしていなかった月くらいです。
⑤スピードテストの結果があてにならない
FREETELのスピードテスト結果は、おそらく実際の速度とだいぶ差があります。遅くても下り6Mbps程度の速度が常に出ているのですが、実際は明らかにそんなに速度が出ていません。6Mbps出ればサクサクですからね。
ブラウザで1ページ開くのに30秒以上かかったのに、スピードテストでの速度は10Mbps以上出ていることが普通です。
スピードテストをして速度が遅ければ混雑しているということで納得できるのですが、スピードテストでは速いのに実測が遅いので、その時の速度の遅さが余計に納得できなくなってしまいます。※もしかすると、私が使用したサイトが悪かったのかもしれませんが。
⑥アプリが提供されていて、すぐに通信量や利用料金が確認できるのは嬉しい
FREETELでは、アプリが提供されています。このアプリから毎月の通信量を確認したり、利用料金を確認したり、そして低速モードへの切り替えもできます。
わざわざブラウザからマイページを開かなくても、ひととおりの情報を確認できるのは嬉しいですね。
⑦モバイルルーターとの相性は抜群、スマホはイマイチ
FREETELをしばらく使っていますが、モバイルルーターとの相性は抜群ですね。ドコモ回線なのでどこでも通信ができますし、速度も混雑時以外であれば快適です。
ただし、利用料金を抑えたい場合、スマホとの相性はイマイチであるように思えました。なぜなら、スマホは使っていなくても自動で通信する時があるからです。
その関係でほとんど使っていなくても通信量が100MBを超えてしまい、結局499円支払うことになった月がありました。
ほとんど使っていないスマホにFREETELを挿しておくのは、やめた方が良いですね。
FREETELはどんな人におすすめの格安SIM?
FREETELは、毎月の通信量が一定ではなく、月によって大きく変わる人におすすめです。
私の場合、主にモバイルルーターでの使用ですが、月によって1GBで十分だったり、3GB以上使ったりするので、まさに相性がぴったりでした。
もしも通信量が一定なら、DMMモバイルなどでもっと安く定額のプランを契約した方が良いでしょう。しかし一定でないなら、FREETELの使った分だけ安心プランがおすすめです。
また、速度重視の方には、FREETELをあまりおすすめできません。FREETELの速度は、お昼にとにかく遅くなります。お昼時にスマホをよく使うなら、Y!mobileやUQ mobileの方が良いでしょう。
まとめ
FREETELの使った分だけ安心プランを数か月利用していますが、私の感想としては可もなく不可もなくです。速度が遅いので困ることは多々あるものの、メインとしては使っていないので、サブ機としては十分に使えます。
お昼に速度が遅くなったり、スピードテスト結果が疑わしかったりするのはイマイチですので、スマホを1台しか持たない場合はオススメではありません。
いま現在では、速度や料金などで満足度の高い格安SIMはLINEモバイルやBIGLOBE SIMですね。この2社の場合にはカウントフリーといったオプションがありますし、通信業者としての実績・信頼もあるので、契約して失敗することはありません。